【AutoCAD 初心者】図形の色などを変更する方法

2021年10月17日

学生カップルと色鉛筆

図形の色や線種を変更したいときって…
どうすればいいの?

こんにちは、メモだよ!!管理人です。

今回は、そんなあなたに、図形のプロパティを変更する方法を紹介します。

「プロパティ」というのは、「色」「線種」「線の太さ」「透過性」などの図形に割り当てられるもののことです。

 

画層や[プロパティ]パレットを使用して変更する

図形のプロパティを変更するには、画層を変更する方法と、プロパティ パレットを使用して図形ごとに変更する方法があります。

画層で変更するのとプロパティ パレットで変更するのと
どっちがいいの?

画層の設定を変更すると、その画層に入っているすべての図形が変更されます

なので、まとめて変更するときに便利です。

また、あとから「やっぱり違うプロパティにしたい」となったときも、まとめて変更できるので便利です。

 

それに対して、[プロパティ]パレットで変更すると、図形ごとに設定を行うことができます。

たとえば、所属している画層の色が赤に設定されていても、その図形だけ青色にするといったことができます。

「この図形は画層のプロパティとは違う設定にしたい」というときに便利です。😄

また、画層では設定できないプロパティを設定することもできます。

 

画層のプロパティを変更する方法

画層のプロパティの変更は、[画層プロパティ管理]パレットで行います。

[画層プロパティ管理]パレットは、[ホーム]タブ >[画層]パネルの[画層プロパティ管理]ボタンをクリックすると表示されます。

[画層プロパティ管理]ボタンをクリック(レイアウトがアクティブ)

[画層プロパティ管理]パレットでは、色、線種、線の太さ、透過性というプロパティを設定することができます。

[画層プロパティ管理]パレット

 

  1. 画層1 の色の Red をクリックします。
  2. 表示された[色選択]ダイアログで、変更したい色を選択します。
  3. [OK]ボタンをクリックします。

これで、画層1 にある図形の色が変更されました。

 

線の太さ と 透過性

色は、赤とか青とか図形の色ですよね。
線種は、実線とか破線とか一点鎖線などのことですよね。
「線の太さ」と「透過性」ってなに?

線の太さ

線の太さというのは、文字通り線の太さです。

たとえば、画層1 の先の太さを 0.50 にしてみます。

すると…ん?何も変わらないですね?😧

これは、既定の設定では、作図画面では線の太さを反映しない設定になっているからです。

 

どうやったら、作図画面に線の太さを反映できるの?

以下の手順を行うと、線の太さを作図画面に反映させてることができます。

  1. [ホーム]タブ >[プロパティ]パネル > [線の太さ]のドロップ ダウンを表示して[線の太さを設定]をクリックします。
    [線の太さ設定]をクリック
     
  2. 「線の太さを表示」にチェックを入れて[OK]ボタンをクリックします。
    「線の太さを表示」をチェック

すると、作図画面に先の太さが反映されて、画層1 にある図形が太く表示されます。😄

線の太さが反映された

「線の太さを表示」の設定は、図面に保存されます。
そのため、線の太さを表示したい場合は、図面ごと設定を行う必要があります。

 

透過性

透過性の設定を行うと、図形が透けて見えるようになります。

たとえば、画層1 に円を描いて、そのあとに画層2 でその円の上に塗り潰しの四角形を描いたとします。

すると、円が塗り潰しの四角形に隠れて見えなくなります。

ここで、画層2 の透過性の設定を 60 にすると、塗り潰しの四角形が透けて、円が見えるようになります。

 

[プロパティ]パレットでプロパティを変更する方法

[プロパティ]パレットでプロパティを変更するには、まず[プロパティ]パレットを表示します。

[プロパティ]パレットを表示するには、Ctrl+1キーを押します。

ここで、図形を選択すると、その図形のプロパティが表示されます。

円を選択したときの[プロパティ]パレット

色、線種、線の太さ、透過性など画層にあったものと同じ設定がありますね。

それ以外に、画層、線種尺度など画層の設定になかったものがいっぱいありますね。

図形ごとに異なるプロパティを持っています。

なので、選択する図形によって[プロパティ]パレットに表示される内容は変わります。☝️

たとえば、ポリラインを選択すると、以下のようになります。

[一般][3D 表示]にある項目は円と同じですが、[ジオメトリ]にある項目は違いますね。

また、円にはなかった[その他]という項目もあります。

ポリラインを選択したときに[プロパティ]パレット

 

では、[プロパティ]パレットで色を変更してみましょう。

[色]が ByLayer になっているので、それを Blue にしてみます。

すると、選択した図形の色が青色になりました。😄

色を Blue に変更

 

ByLayer ってなに?

既定の設定では、図形に設定されている、色、線種などは、ByLayer という設定になっています。

Layer というのは画層のことです。
なので、ByLayer というのは、「画層の設定を使用する」ということです。

例えば、画層の色の設定を赤にすると、その画層にある図形は赤色になります。
それは、図形の色の設定が ByLayer になっているので、画層の色の設定を見に行って、赤色になっているので赤色で表示してということです。

図形の設定が ByLayer になっていないと、画層の設定を変更しても、その図形に変更内容が反映されることはありません。☝️

 

[プロパティ]パレットで変更できるのはわかったけど…
図形を描くとき画面にでてるとジャマだなぁ…
いちいち表示したり消したりも面倒だし…

そんなときのために、いくつかの方法があります。

[プロパティ]パレットを自動的に隠す

[自動的に隠す]をクリックします。

自動的に隠す

すると、カーソルが[プロパティ]パレットから離れると、自動的に隠れます。

プロパティ パレットが隠れた状態

カーソルを[プロパティ]パレットの上に持っていくと、再度表示されます。

[プロパティ]パレットをドラッグして AutoCAD のウィンドの端に持っていくと、ドッキングできます。

この状態で隠れていればじゃまにならないと思いますよ。🤗

[プロパティ]パレットをドラッグしてドッキング
ドッキングした状態
自動的に隠れているときの表示

 

[プロパティ]パレットを透明にする

[プロパティ]パレットの歯車のボタンをクリックします。

歯車をクリック

表示されたメニューの[透明化]をクリックします。

[透明化]をクリック

スライド バーを動かすと、[プロパティ]パレットが透けてきます。

[プロパティ]パレットの後ろに隠れていた円が見えてきましたね。😄

普段は設定した透明度で透けて表示されていますが、カーソルを持っていくと、くっきり見えるようになります。

カーソルを持っていくと、くっきり見えるようになる

 

クイック プロパティを使用する

[プロパティ]パレットをちっちゃくしたもので、「クイック プロパティ」というものもあります。

たとえば、円をダブルクリックするとクイック プロパティが表示されます。

クイック プロパティ

[プロパティ]パレットに比べて設定できる項目は少ないですが、よく使用するプロパティをここで変更することができます。

Escキーを押して図形選択を解除すると、勝手に消えてくれるので便利ですよ。😉

 

あれっ、ポリラインをダブルクリックしたんだけど…
クイック プロパティが表示されない。
どうして?

ダブルクリックしたときに、どのような動作になるかは、ダブルクリックした図形によって異なります。☝️

円をダブルクリックすると、クイック プロパティ(QUICKPROPERTIES)コマンドが実行されるので、クイック プロパティが表示されます。

ポリラインをダブルクリックすると、ポリライン編集(PEDIT)コマンドが実行されます。

なので、クイック プロパティは表示されません。

このような図形のクイック プロパティを表示したいときは、図形を選択して右クリックすると表示されるメニューの[クイック プロパティ]を選択します。

すると、ポリラインのクイック プロパティが表示されます。

ポリラインのクイック プロパティ

 

画層でプロパティを設定する方法と、[プロパティ]パレットで設定する方法について理解できましたか?

まとめて設定するなら画層で設定。

画層と違う設定を特定の図形にだけ行いたいなら、[プロパティ]パレット。

[プロパティ]パレットでは、画層にはない図形ごとのプロパティも設定できる。

ということでしたね。

これらのことを考えて、プロパティを変更してみてくださいね。😄

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