【AutoCAD】ブロックを解除!!状況によって方法はいろいろ

2021年9月28日

【AutoCAD】ブロックを解除!!状況によって方法はいろいろ

複数の図形がひとかたまりのブロックになってるんだけど…

これをばらばらの図形に分解するには、どうすればいいの?

AutoCAD で複数の図形をひとつの塊にする方法があります。

ひとつはブロックで、もうひとつはグループです。

この記事では、ブロックをバラバラの図形に戻す方法を紹介します。

また、ブロックのままで、図形を変更する方法も紹介します。

 

分解[EXPLODE]コマンドで分解

ブロックを選択すると、ひとつの図形(ブロック)として認識されます。

ひとつの図形として認識される

AutoCAD には、ブロックを分解するための分解[EXPLODE]というコマンドがあります。

分解コマンドは、ホーム タブにあります。

分解コマンド

分解コマンドを実行すると、「オブジェクトを選択」と聞かれます。

分解したいブロックを選択して、右クリックします。

すると、ブロックが分解されてバラバラの図形になります。

分解された

メモ

図形を選択して、Xと入力しても分解できます。

 

ブロックを分解できないときの対処方法

あれっ!?

このブロック、分解できない。

「1 は分解できません。」って表示されるんだけど…

ブロック作成時に、分解を許可する/しない の設定があります。

分解を許可の設定

分解を許可 にチェックを入れないで作成されたブロックは、分解することができません。

こんなときは、以下手順で「分解を許可」の設定を変更できます。

分解できないブロックをダブルクリックします。

  • OK をクリックします。

     
  • すると、ブロック エディタという画面になります。
    プロパティ パレットが表示されていないときは、Ctrl+1キーを押して表示します。
     
  • 分解を許可 を はい に変更します。

     
  • リボンの右端にある エディタを閉じる をクリックします。

     
  • 変更を 〇〇 に保存 をクリックします。

これで、ブロックが分解できる状態になりました。

 

ブロックを分解しないで、ブロックの中の図形を編集する方法

ところで、ブロックを分解したい理由は何でしょうか?

もし、「ひとかたまりになっているのが困るから」というのであれば、分解すれば OK です。

でも、「ブロックの中の図形を修正したいから」というのであれば、分解しなくても修正できます

手順は以下のとおりです。

  • 分解できないブロックをダブルクリックします。
     
  • OK をクリックします。

     
  • すると、ブロック エディタという画面になります。
    この画面で、ブロックの中に含まれる図形を個別に修正することができます。
    例えば、円を 2 つ追加します。

     
  • リボンの右端にある エディタを閉じる をクリックします。
  •  変更を 〇〇 に保存 をクリックします。

これで、ブロックを分解せずに修正できました。

ブロックを分解せずに修正できた

初心者

上の手順では、ブロックをダブル クリックしてブロック エディタを開いています。

でも、属性 というものをもったブロックをダブルクリックすると、以下のような画面が表示されます。

属性のダイアログが表示されてしまう

そのため、ブロック エディタが表示されません。

こんなときは、まずはブロックを選択します。

そして、ホーム タブにある ブロック エディタ[BEDIT]のボタンをクリックします。

ブロック エディタ コマンド

すると、以下の画面が表示されます。

ブロック定義を編集 ダイアログが表示される

OK をクリックするれば、ブロック エディタが表示されます。

ブロック エディタが表示される

 

他の図形を見ながら、ブロックの中の図形を編集する方法

さっきの方法では、ブロック エディタというものを使用しました。

すると、ブロックの図形しか画面に表示されません。

近くにある図形を見ながら編集したいときは困りますね。

でも、大丈夫です。

AutoCAD には、他の図形も表示されている状態で、ブロックの中の図形を修正する機能もあります。

  • 分解したい図形を選択します。
    分解したい図形を選択
     
  • そして、挿入 タブ > 参照 パネル のスライドアウトにある 参照編集 をクリックします。
    参照編集 をクリック
     
  • OK をクリックします。
    OK をクリック
     
  • すると、修正するブロック以外の図形が薄い表示に変わります。
    修正するブロック以外の図形が薄い表示に変わる
     
  • 例えばここで、ブロックに含まれている図形を移動してみます。
    ブロック以外の図形も見えているので、それを参考に作業が行なえます。
    図形を移動
     
  • 変更を保存 をクリックします。
    変更を保存 をクリック
     
  • OK をクリックします。
    OK をクリック

これで、ブロックのまま中の図形を修正できました。

ブロックのまま中の図形を修正できた

 

ブロックを分解したときに、文字が変わってしまうときの対処方法

ブロックを分解したときに、文字が変わってしまうことがあります。

初心者

ブロックには、属性というものをつけられます。

例えば、ある部品をブロックにしたときに、その材質や価格などの情報を持たせることができます。

属性付きのブロック

このようなブロックを分解すると、以下のように属性の値が属性の名前に変わってしまいます。

属性の値が属性の名前に変わってしまう

こんなときは、Explode Attributes[BURST]コマンドで分解します。

Explode Attributes[BURST]コマンドは、Express Tools タブにあります。

Explode Attributes[BURST]コマンド

このボタンをクリックして、分解したいブロックを選択して右クリックします。

すると、もとの表示のまま分解されます。

属性付きのブロック

 

まとめ

ブロックを解除するには、分解[EXPLODE]コマンドで、バラバラの図形にできます。

また、分解しなくてもブロック内の図形を修正することもできました。

つまり、どのような目的かによって、分解するか、ブロックのまま修正するかを決めれます。

そのときの状況によって、うまく使い分けてください。

-使い方
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