図面を作成するときに、構築線(下書き線)を描いてから、それを元に図形を作成することがあります。
今回は、そのような描き方をするときに使用する 構築線[XLINE]コマンドと 放射線[RAY]について紹介します。
水平な構築線を作成する
では早速、構築線[XLINE]コマンドを使用して、構築線を作成してみましょう。
構築線 コマンドは、作成 パネルのスライドアウトにあります。
![構築線コマンド](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-11_08-08-01.jpg)
ボタンをクリックして、コマンドをを実行します。
メモ
XL と入力しても、構築線コマンドを実行できます。
水平 オプションをクリックします。
![水平 オプションをクリック](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-11_08-11-12-1024x239.jpg)
任意の点をクリックします。
![任意の点をクリック](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_06-50-14-1.jpg)
すると、クリックした点を通る、水平な構築線が描かれます。
![水平な構築線](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_06-53-38.jpg)
EnterまたはEscを押して、コマンドを終了します。
初心者
構築線の長さは無限です。
なので、どれだけ右や左に画面移動しても、ずっと表示されます。
垂直な構築線を作成する
こんどは、垂直な構築線を描いてみましょう。
構築線 コマンドを実行します。
![構築線コマンド](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-11_08-08-01.jpg)
垂直 オプションをクリックします。
![垂直 オプション](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_06-57-12.jpg)
任意の点をクリックします。
![任意の点をクリック](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_06-58-10.jpg)
すると、クリックした点を通る、垂直な構築線が描かれます。
![垂直な構築線](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-01-04.jpg)
EnterまたはEscを押して、コマンドを終了します。
角度を指定して構築線を作成する
つぎに、角度を指定して構築線を作成してみましょう。
構築線 コマンドを実行します。
![構築線コマンド](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-11_08-08-01.jpg)
角度 オプションをクリックします。
![角度 オプション](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-09-30.jpg)
角度として 45 を入力します。
![角度として 45 を入力](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-10-20.jpg)
任意の点をクリックします。
![](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-12-19.jpg)
すると、クリックした点を通る、角度が 45度の構築線が描かれます。
![角度が 45度の構築線](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-14-20.jpg)
EnterまたはEscを押して、コマンドを終了します。
2 等分の構築線を作成する
つぎに、2 等分の構築線を作成してみましょう。
「2 等分の構築線」というのは、まずは構築線を通る点を指定します。
そして、2 点を指定すると、その真中を通る構築線が作成されます。
言葉だけでは、わかりにくいと思うので、実際に描いてみましょう。
構築線 コマンドを実行します。
![構築線コマンド](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-11_08-08-01.jpg)
2 等分 オプションをクリックします。
![2 等分オプション](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-20-38.jpg)
水平と垂直の構築線の交点を指定します。
![水平と垂直の構築線の交点](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-21-26.jpg)
つぎに、垂直と 45度の構築線の交点を指定します。
![垂直と 45度の構築線の交点](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-23-45.jpg)
最後に、水平と 45度の構築線の交点を指定します。
![水平と 45度の構築線の交点](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-25-25.jpg)
すると、最初にクリックした点を通る、2 等分の構築線が描かれます。
![最初にクリックした点を通る、2 等分の構築線](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-28-24.jpg)
EnterまたはEscを押して、コマンドを終了します。
オフセットの構築線を作成する
ここでは、オフセットの構築線を作成してみましょう。
指定した図形から、指定した距離離れた平行な構築線を作成できます。
では、手順を見てみましょう。
構築線 コマンドを実行します。
![構築線コマンド](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-11_08-08-01.jpg)
オフセット オプションをクリックします。
![オフセット オプション](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-31-59.jpg)
オフセットの間隔として、50 を入力します。
![](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-33-02.jpg)
水平な構築線をクリックします。
![水平な構築線をクリック](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-34-40.jpg)
「オフセットする側を指定」に対して、水平な構築線より上の任意の点をクリックします。
![水平な構築線より上の任意の点をクリック](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-36-36.jpg)
すると、水平な構築線から 50 はなれた上に、あらたに構築線が作成されます。
![](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-38-22.jpg)
水平な構築線をクリックします。
![水平な構築線をクリック](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-39-55.jpg)
こんどは、「オフセットする側を指定」に対して、水平な構築線より下の任意の点をクリックします。
![水平な構築線より下の任意の点をクリック](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-41-46.jpg)
すると、水平な構築線から 50 はなれた下に、あらたに構築線が作成されます。
![](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-43-01.jpg)
同様の手順を繰り返して、他の 3 つの構築線もオフセットして、以下のような図形にします。
![すべての構築線をオフセット](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-45-29.jpg)
EnterまたはEscを押して、コマンドを終了します。
構築線を使用して図形を作成する
これまで作成した構築線を使用して、図形を作成してみましょう。
ポリライン コマンドを実行します。
![ポリライン コマンド](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-47-41.jpg)
以下の 3 つの交点を順に指定します。
![3 つの交点を指定](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-45-29-コピー.jpg)
閉じる オプションをクリックして、コマンドを終了します。
![閉じる オプション](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-51-36.jpg)
Enterを押して、ポリライン コマンドを再度実行します。
以下の 3 つの交点を順に指定します。
![3 つの交点を指定](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-53-54.jpg)
閉じる オプションをクリックして、コマンドを終了します。
![閉じる オプション](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-51-36.jpg)
Enterを押して、ポリライン コマンドを再度実行します。
以下の 3 つの交点を順に指定します。
![3 つの交点を指定](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-56-39.jpg)
閉じる オプションをクリックして、コマンドを終了します。
![閉じる オプション](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-51-36.jpg)
すべての構築線を選択します。
※ ポリラインは選択しないように気をつけてください。
![](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_07-59-11.jpg)
Deleteを押して、構築線を削除します。
すると、構築線をもとに作成されたポリラインだけが残ります。
![構築線を元に作成されたポリライン](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_08-00-47.jpg)
このように、構築線をもとに図形を作成できます。
放射線[RAY]コマンド
構築線は、無限の長さを持った線です。
それに似た、放射線というものもあります。
放射線は、端点が片側にだけあって、もう一方は無限に延びている線です。
![放射線](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_08-04-33.jpg)
放射線[LAY]コマンドは、作成 パネルのスライドアウトにあります。
![放射線[LAY]コマンド](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_08-06-57.jpg)
メモ
RAY と入力しても、放射線コマンドを実行できます。
放射線 コマンドを実行すると、「始点を指定」と聞かれます。
放射線の始点となる場所をクリックします。
![始点を指定](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_08-10-27.jpg)
つぎに「通過点を指定」と聞かれるので、放射線が延びる方向の点をクリックします。
![通過点を指定](https://www.memodayo.com/wp-content/uploads/2022/05/2022-05-12_08-12-51.jpg)
コマンドを終了するには、EnterまたはEscを押します。
まとめ
構築線を各オプションとして、「水平」「垂直」「角度」「2 等分」「オフセット」がありました。
これらのオプションを使用して、さまざまな構築線を作成できます。
構築線は、無限線なのでこれを下書き線として使用して、図形を作成できます。
作図し終わったら、構築線は不要なので削除します。
※ 画層を使用できるようになったら、構築線の画層を非表示にするという方法もあります。
構築線に似た、放射線というものもあります。
放射線は、ひとつだけ端点がある無限に延びている線です。
これも、下書き線として使用できます。
これで、構築線や放射線を下書き線として使用して、作図を行えるようになりましたね。